知らずに贈ると危険？チューリップの花言葉は色と本数で違う！怖い意味と正しい選び方

春の訪れを告げるように咲き誇るチューリップですが、贈り物として選ぶ際には色や本数に込められた意味を正しく理解しておくことが大切です。なぜなら、この花には「博愛」や「思いやり」といったポジティブな意味だけでなく、色や本数によっては誤解を招きかねないネガティブなメッセージが含まれている場合があるからです。

この記事では、まずチューリップ全般の花言葉について解説し、続いてチューリップ色別の花言葉として、情熱的な愛を表す赤いチューリップ花言葉や、純粋さと失恋という二面性を持つ白いチューリップ花言葉について詳しく紹介します。また、明るい印象とは裏腹に複雑な意味を持つ黄色のチューリップ花言葉や、愛の始まりを予感させるピンクのチューリップ花言葉、気品あふれる紫のチューリップ花言葉、そしてシャイな心情を表すオレンジのチューリップ花言葉など、それぞれの色が持つ独自のメッセージを掘り下げていきます。

さらに、本数によって変わる意味や、一部で噂される怖い花言葉の真偽についても触れていきます。大切な人へ花を贈る前にこれらの知識を身につけておけば、あなたの気持ちをより正確に、そして感動的に伝えることができるはずです。美しい花に込められた言葉の数々を知り、心に残るギフト選びに役立ててみてください。

花言葉 チューリップの基本｜全般の意味と由来をわかりやすく解説

チューリップは春のギフトとして定番ですが、その背景には深い歴史と意味が隠されています。
この章では、以下の項目について解説します。

チューリップ全般の花言葉（博愛・思いやり）

チューリップ全体に共通する花言葉は「博愛」と「思いやり」です。これらは、誰にでも愛されるこの花の姿そのものを表していると考えられます。春の暖かな日差しの中で、優しく包み込むように咲く様子は、見る人の心を和ませ、優しい気持ちにさせてくれます。

また、この花言葉は特定の相手への激しい愛情というよりは、広くすべての人に向けられた親愛の情や、相手を慈しむ心を象徴しています。そのため、恋人だけでなく、家族や友人、恩師など、大切な人へ感謝を伝える場面でも安心して贈ることができるのです。

チューリップの花言葉の由来（伝説・語源）

「博愛」や「思いやり」という花言葉が生まれた背景には、オランダに古くから伝わる有名な伝説があります。ある美しい少女が、3人の騎士からそれぞれ家宝である「王冠」「剣」「黄金」を贈られ、求愛されました。しかし、心優しい少女は誰か一人を選ぶことができず、花の女神フローラに願い出て、自らの姿を花に変えてしまったといわれています。

このとき、王冠は花に、剣は葉に、黄金は球根になったとされ、3人の騎士それぞれの愛を平等に受け入れた姿がチューリップとなったのです。この伝説から、特定の一人だけでなく、すべての人を愛する「博愛」の意味が生まれたとされています。

一方、名前の語源はトルコ語で頭巾を意味する「tulipan（ターバン）」に由来するとされています。花の形がターバンを巻いた姿に似ていたことから、この名が広まったという説が有力です。

チューリップの特徴（原産地・開花時期）

チューリップはユリ科チューリップ属の植物で、原産地はオランダではなく、実はトルコなどの中央アジアや北アフリカ地域とされています。日本には江戸時代後期に伝わり、「鬱金香（うっこんこう）」という和名で呼ばれ親しまれてきました。

開花時期は一般的に3月から5月にかけてですが、品種によって「早咲き」「普通咲き」「遅咲き」に分かれます。早春のまだ肌寒い時期から、晩春の暖かな陽気まで、長い期間にわたって私たちの目を楽しませてくれるのが特徴です。また、一重咲きだけでなく、八重咲きやユリ咲き、フリンジ咲きなど、咲き方のバリエーションも豊富で、約5,000を超える品種が存在するともいわれています。

チューリップの誕生花

チューリップは多くの日にちの誕生花として設定されています。色によっても異なりますが、代表的なものとして以下の日付が挙げられます。

• 1月1日（白）
• 1月21日
• 3月6日（赤）
• 3月20日（黄）
• 3月22日
• 4月8日
• 5月17日（黄）

このように、春のシーズンを中心に多くの誕生花が設定されているため、春生まれの方への誕生日プレゼントとしても最適です。贈る相手の誕生日に合わせて、その日の誕生花となっている色のチューリップを選ぶのも、粋な計らいとなるでしょう。

怖い花言葉があると言われる理由

「チューリップの花言葉には怖い意味がある」と耳にすることがありますが、これは主に特定の色が持つネガティブな意味合いに起因しています。特に黄色や白のチューリップには、失恋や報われない恋を連想させる言葉が含まれているため、これらが強調されて伝わった可能性があります。

また、黒に近い紫色の品種などが持つミステリアスな雰囲気や、後述する誤解に基づく噂などが重なり、「怖い」というイメージが一部で定着してしまったのかもしれません。しかし、花全体としては「博愛」という素晴らしい意味を持っているため、過度に恐れる必要はありません。色選びさえ間違えなければ、決して怖い花ではないのです。

花言葉「死を望みます」の花はある？（勘違いの補足）

インターネット上などで「チューリップには『死を望みます』という花言葉がある」という噂を見かけることがありますが、これは事実ではありません。これに近いニュアンスとして、黒いチューリップに「私を忘れて」という花言葉が存在することや、黒色が喪服や死を連想させることから生まれた誤解であると考えられます。

実際には、どの色のチューリップにも「死を望みます」といった直接的に呪いのような意味を持つ言葉はつけられていません。もしそのような噂を耳にしても、根拠のない都市伝説や勘違いであると捉えて問題ないでしょう。安心して美しい花を楽しんでください。

花言葉 チューリップの色別の意味｜赤・白・黄色・ピンク・紫・オレンジの違い

チューリップは色とりどりの花を咲かせますが、その色ごとに全く異なるメッセージが込められています。この章では、以下の項目について解説します。

赤いチューリップの花言葉（愛の告白）

赤いチューリップの花言葉は、ストレートに「愛の告白」です。鮮やかな赤色は情熱的な愛情を象徴しており、愛する人へ気持ちを伝える際に最も適した色といえます。プロポーズや記念日など、特別な瞬間に贈る花としてこれほどふさわしいものはありません。

また、「愛の告白」以外にも「真実の愛」という意味も含まれているとされます。言葉だけでは伝えきれない熱い思いを、赤い花びらに託して届けることができるでしょう。パートナーへのプレゼントに迷ったときは、赤を選ぶのが間違いのない選択です。

白いチューリップの花言葉（新しい愛・失恋）

白いチューリップは、「新しい愛」という希望に満ちた意味を持つ一方で、「失恋」や「失われた愛」という切ない意味も併せ持っています。白色が持つ純粋で無垢なイメージは、新しいスタートを予感させますが、同時に何もない状態や終わりを連想させることもあります。

この二面性があるため、贈る相手やシチュエーションには少し配慮が必要です。これから新しい関係を築きたい相手にはポジティブな意味として伝わるかもしれませんが、誤解を避けたい場合は、メッセージカードを添えて意図を明確にすることをおすすめします。

黄色のチューリップの花言葉（正直・報われぬ恋）

黄色いチューリップは、見る人を元気づけるような明るい色をしていますが、花言葉には注意が必要です。「正直」や「名声」といった良い意味がある一方で、「報われぬ恋」や「望みのない恋」といったネガティブな意味も有名だからです。

西洋では黄色が裏切りの色とされる歴史的背景もあり、このような意味がついたといわれています。そのため、片思いの相手や恋人に贈る際は、誤解を招く可能性があるため避けたほうが無難かもしれません。ただし、友人への激励や、明るい雰囲気を楽しむための自宅用として飾る分には、その美しさを十分に楽しむことができます。

ピンクのチューリップの花言葉（愛の芽生え）

ピンクのチューリップには、「愛の芽生え」や「誠実な愛」という花言葉がつけられています。赤色ほど情熱的すぎず、それでいて温かい愛情を感じさせるピンク色は、恋人だけでなく、家族や友人への贈り物としても大変人気があります。

初々しい恋心を伝えたいときや、付き合い始めたばかりのカップルが互いの気持ちを確かめ合う場面にもぴったりです。また、「幸福」という意味も持っているとされるため、贈られた人を幸せな気持ちにさせてくれる色といえるでしょう。

紫のチューリップの花言葉（不滅の愛・気高さ）

紫色のチューリップは、高貴で落ち着いた印象を与えます。花言葉は「不滅の愛」や「気高さ」です。かつて紫色の染料や球根が高価であったことから、高貴な身分の象徴とされたことが由来と考えられます。

この「不滅の愛」という言葉は、長く連れ添った夫婦や、尊敬する年長者への贈り物として最適です。一時の感情ではなく、永遠に続く深い愛情や敬意を表すことができるため、結婚記念日や長寿のお祝いなどにも適しています。

オレンジのチューリップの花言葉（照れ屋）

オレンジ色のチューリップの花言葉は「照れ屋」です。ビタミンカラーで元気な印象を受けますが、どこかあどけなさや、はにかんだような可愛らしさを感じさせる色でもあります。

普段は恥ずかしくて素直になれない気持ちや、照れくさくて言えない感謝の言葉を、この花に託してみてはいかがでしょうか。親しい友人や、いつもそばにいてくれるパートナーへ、「いつもありがとう」という気持ちを伝えるのに、気取らず自然体で渡せる色です。

チューリップの花言葉に悪い意味があるのはなぜ？（黄色の誤解など）

前述の通り、黄色や白のチューリップにはネガティブな意味が含まれていますが、これは文化的な背景や色の持つイメージが大きく影響しています。特に黄色は、キリスト教の伝承において裏切り者ユダの衣の色とされることがあり、そこから「望みのない恋」などの意味が派生したという説があります。

しかし、これらはあくまで一面的な解釈に過ぎません。黄色には「日光」や「明るさ」といったポジティブな象徴もあります。悪い意味があるからといって花そのものの価値が下がるわけではありませんが、贈り物にする際は、相手が花言葉に詳しい可能性も考慮し、慎重に選ぶ姿勢が大切です。

怖い花言葉を避けたい時の選び方

ネガティブな意味を避けて安心してチューリップを贈りたい場合は、赤やピンク、オレンジといった暖色系を選ぶのが最も確実です。これらの色には、「愛」や「幸福」、「感謝」といったポジティブな意味合いが強く込められており、誤解を招くリスクがほとんどありません。

もし黄色や白を贈りたい場合は、他の色とミックスして花束にすることをおすすめします。色を混ぜることで特定の花言葉の意味が薄まり、全体として「美しい花束」としてのメッセージが強くなります。また、「あなたの笑顔が素敵だから、明るい黄色を選びました」といった言葉を添えることで、ネガティブな意味を払拭することも可能です。

贈るシーン別のおすすめ（母の日／誕生日／卒園など）

シーンに合わせて色を選ぶことで、より心のこもったギフトになります。

• 母の日・父の日「博愛」や「思いやり」の意味を持つため、全般的に適していますが、特に感謝を表すならピンク（誠実な愛）や赤（家族への感謝の意味も含むとされる）がおすすめです。黄色は避けるか、他の色と混ぜて明るさを演出するのが良いでしょう。
• 誕生日恋人には赤（愛の告白）や紫（不滅の愛）、友人にはオレンジ（照れ屋・親しみ）やピンク（幸福）が喜ばれます。誕生花の色のチューリップがあれば、それを選ぶのも素敵です。
• 卒園・卒業式門出を祝うシーンでは、春らしいカラフルなミックスブーケが人気です。個別の意味よりも、全体的な華やかさと「新しいスタート」を応援する気持ちが伝わります。白（新しい愛）も新しい環境への期待という意味で捉えれば悪くありませんが、ピンクや赤などと組み合わせることでよりお祝いムードが高まります。

花言葉 チューリップは本数でも変わる｜3本・5本の意味と贈り方のコツ

色だけでなく、贈る本数によってもメッセージが変化するのがチューリップの面白いところです。この章では、以下の項目について解説します。

チューリップの本数別の花言葉

バラと同様に、チューリップも本数ごとに固有の意味を持っています。主な本数の意味を以下に整理しました。

本数	花言葉・意味
1本	あなたが私の運命の人
3本	あなたを愛しています
4本	あなたを一生愛します
6本	あなたに夢中
8本	ひそかな愛
9本	いつも一緒にいよう
10本	あなたは完璧
11本	最強／最愛
12本	恋人（妻）になってください
40本	永遠の愛を誓う
99本	永遠の愛
108本	結婚してください

このように、本数が増えるほど愛の深さや真剣度が増していく傾向があります。

3本のチューリップの意味（あなたを愛しています）

3本のチューリップには「あなたを愛しています」というシンプルかつ強力なメッセージが込められています。これは「I Love You」の3語になぞらえているともいわれ、告白やプロポーズの際によく選ばれる本数です。

大げさすぎず、かつ貧相にも見えない本数であるため、デートの別れ際やちょっとした記念日に、さりげなく手渡すのにも適しています。赤やピンクの3本セットは、愛を伝える最強の組み合わせといえるかもしれません。

5本のチューリップの意味（あなたに出会えてよかった）

5本のチューリップには、「あなたに出会えてよかった」「あなたに出会えた喜び」という意味があるとされています。これは恋人に限らず、大切な友人や同僚、家族に対しても使える素晴らしいメッセージです。

「愛している」という言葉は重すぎるけれど、感謝や喜びを伝えたいという場面では、この5本という選択肢が非常に役立ちます。歓送迎会や久しぶりに会う友人への手土産として、5本のチューリップを選んでみてはいかがでしょうか。

本数による注意点（誤解されやすい数字）

本数の中には、贈り物として避けるべきネガティブな意味を持つものも存在します。以下の本数は注意が必要です。

• 15本： 「ごめんなさい」
• 16本： 「不安な愛」
• 17本： 「絶望の愛」

特に15本は謝罪の意味になってしまうため、お祝いの席や愛を伝える場面では絶対に避けたい本数です。花束を作る際、見栄えを良くしようとして適当に本数を増やすと、意図せず15本や17本になってしまう可能性があります。注文する際は、必ず本数を指定するか、店員さんに確認することが大切です。

相手別のおすすめ本数（恋人・家族・友人）

相手との関係性によって、最適な本数は変わってきます。

• 恋人へ王道の「1本（運命の人）」「3本（愛しています）」、プロポーズなら「12本（妻になってください）」や「108本（結婚してください）」が感動を呼びます。
• 家族へ「8本（思いやりに感謝）」や「11本（最愛）」が適しています。特に「あなたは完璧」という意味の10本は、尊敬する両親へ贈るのに素晴らしいメッセージとなります。
• 友人へ前述の「5本（出会えてよかった）」や、友情を意味する「13本（永遠の友情）」がおすすめです。重すぎず、爽やかな関係性を保ったまま気持ちを伝えられます。

シーンに合わせた色と本数の組み合わせ例

色と本数の意味を掛け合わせることで、より具体的で深いメッセージを作ることができます。

• プロポーズのとき「赤色」×「12本」＝「情熱的な愛で、私の妻になってください」これはダーズンフラワー（12本のバラ）のチューリップ版として、非常にロマンチックな演出になります。
• 仲直りをしたいとき「黄色」×「15本」は「報われぬ恋」×「ごめんなさい」となり、あまりに悲観的すぎるため避けましょう。素直に謝るなら、「白色（新しい愛・リセット）」や「黄色（正直）」に、ネガティブな本数を避けた構成で、手紙を添えるのが賢明です。
• 友人の誕生日祝い「オレンジ（親しみ）」×「5本（出会えてよかった）」明るく楽しい関係性を象徴する、最高のバースデーギフトになります。

まとめ：花言葉 チューリップで気持ちが伝わる贈り方のポイント

この記事では、チューリップの花言葉について色や本数ごとの意味を詳しく解説してきました。

チューリップは、その色や本数の選び方一つで、「愛の告白」から「感謝」、「友情」、時には「謝罪」や「悲しみ」まで、驚くほど多彩なメッセージを表現できる花です。大切なのは、贈る相手への気持ちを明確にし、その想いに最もふさわしい色と本数を慎重に選ぶことです。

最後に、この記事の要点をまとめます。

• チューリップ全体の花言葉は「博愛」「思いやり」であり、誰にでも贈りやすい。
• 赤は「愛の告白」、ピンクは「愛の芽生え」など、暖色系はポジティブな意味が多い。
• 白の「失恋」や黄色の「報われぬ恋」など、一部の色には注意が必要な意味も含まれる。
• 本数によっても意味が変わり、15本（ごめんなさい）や17本（絶望の愛）は避けるべき。
• 「死を望みます」という花言葉は存在せず、黒い花のイメージからくる誤解である。

これらのポイントを押さえておけば、チューリップ選びで失敗することはありません。ぜひ、あなたの心からの想いを、美しいチューリップに乗せて届けてみてください。きっと、言葉以上に深く相手の心に響くはずです。