グランドカバーとして人気のタマリュウですが、安易に植えたことで後悔するケースが少なくありません。この記事では、タマリュウを植えてはいけないと言われる具体的な理由について、詳しく解説します。
多くの方が失敗したと感じる最大の理由は、その強すぎる繁殖力にあります。植えた当初はまばらでも、地下で根が広がることで数年後には増えすぎる状態になりがちです。一度広がってしまうと除去できないほど強靭で、結果的に他の植物の領域まで侵食してしまうデメリットが存在します。この管理の手間が、植えて後悔につながるのです。
また、タマリュウは万能ではなく、日向には向かない特性や、水はけの悪い土地では根腐れを起こして枯れることもあり、意外とその寿命を全うできない場合もあります。さらに、密生することで湿気がこもり、虫の発生といったトラブルを招く可能性も否定できません。
この記事では、タマリュウを植えてはいけない場所や正しいメンテナンス方法、そして芝生やヒメイワダレソウとの比較を交えながら、あなたの庭に最適なグランドカバーのおすすめ植物まで、詳しくご紹介します。
- タマリュウを植えてはいけないと言われる具体的な理由
- 繁殖力が強すぎることによる管理上の問題点やトラブル
- タマリュウが育つのに向かない庭の環境や場所
- タマリュウの代わりにおすすめできるグランドカバー植物
なぜタマリュウを植えてはいけないのか?

この章では、タマリュウを庭に植えることで生じうる様々な問題点を、その強すぎる繁殖力、他の植物への影響、一度植えた後の除去の難しさ、そして意外と知られていない寿命や病害虫のリスクなどについてみていきましょう。
植えて後悔する理由とデメリット
グランドカバーとして手軽に導入できるイメージのあるタマリュウですが、植えてから後悔するケースにはいくつかの共通した理由があります。
最大の理由は、将来の管理の手間を想定せずに植えてしまう点にあります。植えた直後はきれいに地面を覆い、緑の絨毯に満足するかもしれません。しかし、数年が経過すると、その繁殖力が裏目に出始めます。予期せぬ場所まで広がり、庭全体の景観をコントロールすることが難しくなるのです。
また、見た目が単調になりやすいというデメリットも挙げられます。一年中緑色を保つ点は長所ですが、季節ごとの変化に乏しく、洋風の庭やナチュラルガーデンを目指す方にとっては、タマリュウの持つ独特の和の雰囲気が浮いてしまうことも少なくありません。
これらの理由から、「手軽だと思ったのに逆に手間がかかる」「庭のデザインと合わなかった」といった後悔の声が聞かれます。タマリュウを植える際は、こうした長期的な視点でのデメリットを十分に理解しておくことが大切です。
増えすぎる繁殖力と広がる根
タマリュウが「植えてはいけない」と言われる最も大きな要因は、その旺盛すぎる繁殖力にあります。この繁殖力の源は、地中を這うように伸びる「地下茎(ランナー)」です。
植え付けた株は、この地下茎を四方八方に伸ばし、節々から新しい芽を出して次々と株を増やしていきます。地表に見える葉の広がり以上に、土の中では根が広範囲にネットワークを築いているのです。そのため、植えてから2~3年もすると、当初の植栽範囲を遥かに超えて密集したマット状に地面を覆い尽くします。
この性質は、広い面積を迅速にカバーしたい場合には利点となります。しかし、一般的な個人宅の庭では、この「増えすぎる」性質が問題となります。例えば、花壇の縁取りのつもりが花壇そのものを乗っ取ってしまったり、敷石やレンガのわずかな隙間から芽を出して景観を損ねたりする事例は後を絶ちません。
このように、タマリュウの広がる根は人間のコントロールが利きにくく、一度増え始めるとその勢いを止めるのは非常に困難です。
他の植物を侵食する厄介な性質
前述の通り、タマリュウは地下茎で非常に密に繁殖します。この密集した根と葉は、他の植物の生育環境を著しく悪化させ、結果的に領域を侵食してしまう厄介な性質を持っています。
タマリュウが密生した土壌は、根が絡み合って固くなり、水や養分が他の植物に行き渡りにくくなります。特に、タマリュウよりも背の低い草花や、新しく植えたばかりの苗などは、生育競争に負けてしまう可能性が高いでしょう。タマリュウの葉が地面を覆うことで日光が遮られ、他の植物の種子が発芽するのを妨げる効果もあります。
実際に、タマリュウの間に植えていた可憐な草花が、数年後には姿を消してしまったというケースは多く聞かれます。これは、タマリュウが他の植物を積極的に攻撃するわけではなく、自身の生存戦略として環境を独占した結果です。
したがって、様々な種類の植物を共存させたい花壇やガーデンにタマリュウを植えることは、他の植物の生育を阻害するリスクがあるため、慎重に検討する必要があります。
除去できないほどの生命力
一度庭に定着し、増えすぎたタマリュウを除去するのは、想像を絶する重労働です。その生命力の強さゆえに、「一度植えたら最後、完全に取り除くのは不可能に近い」とまで言われます。
問題は、地表の葉を刈り取っただけではまったく意味がない点にあります。地下に張り巡らされた強靭な地下茎を根こそぎ取り除かなければ、わずかな断片からでも再生してしまうためです。スコップやシャベルで掘り起こそうとしても、密に絡み合った根が土を固く抱え込んでいるため、体力を激しく消耗します。
特に、面積が広範囲に及ぶ場合や、粘土質の硬い土壌の場合、手作業での完全除去は現実的ではありません。たとえ専門業者に依頼したとしても、重機を使えない場所では人海戦術に頼らざるを得ず、高額な費用がかかることもあります。
このように、タマリュウはその強い生命力ゆえに、将来的に庭のレイアウトを変更したくなった際の大きな障害となります。「除去できない」というリスクは、タマリュウを植える前に最も真剣に考えるべきポイントの一つと言えるでしょう。
枯れる原因と意外と短い寿命

丈夫で手間いらずというイメージが強いタマリュウですが、実は特定の環境下ではあっけなく枯れることがあります。また、個々の株の寿命は永遠ではなく、環境が合わないと部分的に枯れて見苦しい状態になります。
タマリュウが枯れる主な原因
- 日照不足と過度な日当たり: タマリュウは日陰に強い植物ですが、まったく光が当たらない場所では生育不良になります。逆に、真夏の強すぎる直射日光や西日に長時間さらされると、葉が焼けて黄色く変色し、枯れてしまうことがあります。
- 過湿と蒸れ: 最も多い枯れる原因が、水のやりすぎや水はけの悪い土壌による根腐れです。特に密生してくると風通しが悪くなり、土が常に湿った状態になることで根が呼吸できなくなり、枯死に至ります。
- 踏圧: ある程度の踏みつけには耐えますが、日常的に人が歩く通路など、過度な踏圧がかかる場所では葉が傷んで枯れてしまいます。
これらの原因で部分的に枯れると、緑の絨毯に穴が空いたようになり、景観を大きく損ないます。枯れた部分だけを補植しても、全体の見た目を均一に保つのは難しく、管理の手間が増える結果となります。
虫や湿気によるトラブルの発生
タマリュウは病害虫に強いとされていますが、それは適切な環境で管理されている場合の話です。密生しすぎたタマリュウは、湿気に関するトラブルや、それに伴う不快な虫の温床となる可能性があります。
タマリュウの葉が地面をびっしりと覆うと、土壌の表面が常に湿った状態に保たれやすくなります。特に梅雨時期や降雨が続いた後は、風通しが悪化し、過剰な湿気がこもりがちです。このようなジメジメした環境は、ナメクジやダンゴムシ、ヤスデといった湿気を好む虫にとって絶好の隠れ家となります。
これらの虫が大量発生すると、衛生的な問題だけでなく、周辺の植物に被害を及ぼすことも考えられます。また、過湿な状態が続くと、カビや病原菌が繁殖しやすくなり、タマリュウ自体の健康を損なう原因にもなりかねません。
クリーンで快適な庭を維持したいと考える場合、タマリュウが密集することによる湿気の問題と、それに伴う虫のトラブルは、見過ごせないデメリットと言えるでしょう。

タマリュウを植えてはいけない場所と他の植物

ここでは、どのような環境や場所にタマリュウを植えるべきではないのかを具体的に解説します。さらに、庭のスタイルによる見た目の違いにも触れながら、芝生や他の人気グランドカバーと比較することで、あなたの庭に最適な代替植物を見つけるためのヒントを紹介します。
植えてはいけない場所の具体例
タマリュウの特性を考慮すると、以下のような場所への植栽は避けるべきです。これらの場所に植えると、管理が困難になったり、生育不良に陥ったりする可能性が高まります。
- 他の植物と共存させたい花壇: 前述の通り、タマリュウは他の植物の生育スペースを侵食します。様々な種類の草花を楽しみたい花壇の中や、そのすぐ隣に植えるのは避けるのが賢明です。
- 狭いスペースや将来撤去する可能性がある場所: 繁殖力が強く、除去が困難なため、限られた狭いスペースに植えるとすぐに行き場をなくし、手に負えなくなります。また、数年後に庭のレイアウトを変更する計画がある場合も、植えるべきではありません。
- 家庭菜園の近く: 地下茎がどこまでも伸びるため、野菜を育てるための土壌に侵入し、養分を奪ってしまう可能性があります。
- 隣家との境界付近: 地下茎は境界線を越えて隣の敷地に侵入する恐れがあります。ご近所トラブルの原因になりかねないため、境界ブロックなどから十分な距離をとるか、物理的な障壁を地中深くまで設置する必要があります。
これらの場所にタマリュウを植える計画がある場合は、そのリスクを十分に理解した上で、他の植物を検討することをおすすめします。
日向や水はけの悪い土地は不向き
タマリュウは比較的丈夫な植物ですが、生育できる環境には限界があります。特に「日当たり」と「水はけ」は、生育を左右する重要な要素です。
日向が向かない理由
タマリュウは本来、林の中など木漏れ日が差すような半日陰の環境を好む植物です。そのため、一日中強い直射日光が当たる南向きの庭など、日向に植えるのはあまり向いていません。強い日差しに長時間さらされると、葉の水分が蒸発しすぎて「葉焼け」を起こし、葉先から黄色や茶色に変色してしまいます。これにより、みずみずしい緑の景観が損なわれ、見た目が悪くなる原因となります。
水はけの悪い土地が不向きな理由
タマリュウの根は、常に水浸しの状態にあることを嫌います。雨が降った後に水たまりができるような水はけの悪い土地や、粘土質の重い土壌に植えると、根が十分に呼吸できず「根腐れ」を起こしやすくなります。根が腐ってしまうと、水分や養分を吸収できなくなり、株全体が弱って最終的には枯れてしまいます。
これらのことから、タマリュウを健康に育てるためには、西日を避けられるような半日陰で、水はけの良い土壌の場所を選ぶことが大切です。
和風庭と洋風庭での見た目の違い
植物を選ぶ際には、機能性だけでなく、庭全体のデザインや雰囲気との調和を考えることが重要です。タマリュウは、その見た目の特性から、和風の庭と洋風の庭で印象が大きく異なります。
和風庭との相性
タマリュウの濃い緑色と、細く直線的な葉の形状は、伝統的な和風庭園の要素と非常によく調和します。例えば、飛び石の周りや灯篭の根締め、庭石の際などに植えることで、しっとりとした落ち着きのある空間を演出できます。苔やシダなど、他の和の植物との相性も抜群です。このため、和風の庭においては定番のグランドカバーとして重宝されています。
洋風庭との相性
一方で、イングリッシュガーデンやナチュラルガーデンといった洋風の庭にタマリュウを用いると、その独特の雰囲気が浮いてしまうことがあります。洋風の庭では、柔らかな曲線を描く葉や、可愛らしい花を咲かせる植物が好まれる傾向にあります。タマリュウの硬質で単一的な見た目は、こうした庭の雰囲気の中でやや異質に感じられ、人によっては「見た目がダサい」という印象を抱くかもしれません。
もちろんデザインは個人の好みによりますが、洋風の庭に緑のカーペットを敷きたい場合は、後述するクローバーやリシマキアなど、よりナチュラルな雰囲気を持つ他の植物を検討する方が、全体の調和が取りやすいと言えるでしょう。
芝生やヒメイワダレソウとの比較
グランドカバーを選ぶ際には、他の選択肢と比較検討することが不可欠です。ここでは、代表的なグランドカバーである「芝生」と、近年人気が高まっている「ヒメイワダレソウ」とタマリュウを比較してみましょう。
| 特性 | タマリュウ | 芝生(高麗芝など) | ヒメイワダレソウ(クラピア) |
| 繁殖力 | 非常に強い(地下茎) | 強い(地下茎・地上茎) | 非常に強い(地上茎) |
|---|---|---|---|
| 管理の手間 | ・刈込はほぼ不要 ・雑草取りが大変 | ・定期的な芝刈り必須 ・水やり、肥料、エアレーション等 | ・刈込は年数回でOK ・ほぼ植えっぱなしで可 |
| 踏圧への耐性 | やや弱い | 強い | 非常に強い |
| 日照条件 | 半日陰を好む | 日向を好む | 日向を好む |
| 花 | 咲くが目立たない | 咲かない | 小さな白い花が咲く |
| 冬の様子 | 常緑(緑を保つ) | 休眠(茶色く枯れる) | 地域により枯れる or 紅葉 |
| 導入コスト | 比較的高価 | 比較的安価 | 比較的高価 |
特徴のまとめ
- タマリュウ: 日陰に強く、芝刈りの手間がないのが最大のメリットです。しかし、踏圧に弱く、一度増えると除去が困難という大きなデメリットがあります。
- 芝生: 踏圧に強く、美しい景観を作れますが、維持管理に芝刈りや水やりなど多くの手間と時間がかかります。日当たりの良い場所が必須です。
- ヒメイワダレソウ(クラピア): 芝生の10倍とも言われる非常に速い成長スピードで地面を覆い、踏圧にも強いのが特徴です。雑草抑制効果も高く、管理の手間が少ないため、「芝生の代わりの植物」として注目されています。ただし、繁殖力が強すぎるため、植える範囲の管理は必要です。
このように、それぞれの植物に一長一短があります。ご自身の庭の環境(日当たりなど)や、どれだけ管理に時間をかけられるかを考慮して、最適なグランドカバーを選ぶことが重要です。
グランドカバーの代用になる植物
タマリュウのデメリットを避けつつ、庭の地面を緑で覆いたい場合、代用となる優れたグランドカバー植物は数多く存在します。ここでは、目的や環境に合わせたおすすめの植物をいくつか紹介します。
日陰に強い植物

- リシマキア・ヌンムラリア・オーレア: 明るいライムグリーンの丸い葉が特徴。日陰の湿った場所を好み、地面を這うように広がります。タマリュウよりも柔らかな印象を与えます。
- ディコンドラ: ハート型の可愛らしい葉が密生します。踏みつけには弱いですが、日陰でもよく育ち、ナチュラルな雰囲気を演出します。
日向に強く、踏圧にも耐える植物

- クラピア: 前述の通り、芝生の代替として非常に人気があります。成長が速く、緻密なマットを形成し、雑草を強力に抑制します。春から秋にかけて可愛らしい花も楽しめます。
- クリーピングタイム: タイムの一種で、地面を這うように広がります。踏むと爽やかな香りがするのが特徴で、乾燥に強く、管理も容易です。初夏にはピンクや白の小さな花を咲かせます。
花を楽しみたい場合

- シバザクラ: 春にピンクや白、紫色の花が一面に咲き誇り、花のカーペットのようになります。乾燥に強く、手間もかかりません。
- ベロニカ・オックスフォードブルー: 早春に美しい青紫色の花を咲かせます。常緑で、寒い時期には葉がブロンズ色に紅葉し、季節の変化も楽しめます。
これらの植物は、それぞれ異なる特性を持っています。ご自身の庭の環境や、どのような景観を作りたいかに合わせて、最適なグランドカバーを選んでみてください。

知っておきたいタマリュウの管理方法

最終章では、タマリュウに期待される雑草防止効果の実態と限界を明らかにし、美しい状態を維持するために必要な具体的なメンテナンス方法を解説します。最後に、この記事全体の要点を総括し、後悔しないための最終的な結論を紹介します。
期待できる雑草防止効果とは
タマリュウを植える目的の一つに「雑草対策」を挙げる方は少なくありません。実際に、タマリュウが密生して地面を覆うことで、太陽光が地表に届きにくくなり、新たな雑草の種子が発芽するのを抑制する効果は確かに期待できます。
しかし、この雑草防止効果は万能ではありません。いくつかの注意点があります。
第一に、タマリュウが十分に密生するまでには数年の歳月がかかります。植え付け直後の隙間が多い時期は、通常通り雑草が生えてくるため、こまめな草取りが必要です。
第二に、ドクダミやスギナ、カタバミといった地下茎で増えるタイプの強力な雑草は、タマリュウの密集した根の間を突き抜けて生えてきます。一度タマリュウの根と絡み合ってしまうと、雑草だけを引き抜くのは非常に困難になり、かえって手間が増えることになります。
したがって、タマリュウの雑草防止効果は「新たに出てくる弱い雑草をある程度抑える」レベルのものと考えるのが妥当です。強力な雑草が生えている場所に植えても、根本的な解決にはならず、むしろ管理を複雑にする可能性があることを理解しておく必要があります。
管理の手間とメンテナンス方法
「タマリュウはメンテナンスフリー」というイメージは誤解です。美しい状態を維持するためには、いくつかの管理の手間と定期的なメンテナンスが必要となります。
刈り込み
タマリュウは芝生のように頻繁な刈り込みは必要ありませんが、数年間放置すると葉が伸びすぎて倒れ込み、見苦しくなります。また、古い葉が根元に溜まって蒸れの原因にもなるため、2~3年に一度程度、春先の新芽が動き出す前に、芝刈り機やハサミで短く刈り込む「更新作業」を行うのが理想です。これにより、新しい葉の生育が促され、きれいな緑を保つことができます。
雑草取り
前述の通り、タマリュウの間からは雑草が生えてきます。特に、根が深く張るタイプの雑草は、見つけ次第すぐに根から抜き取ることが大切です。放置するとタマリュウの根と複雑に絡み合い、除去が非常に困難になります。
水やりと肥料
地植えの場合、一度根付けば基本的に水やりの必要はありませんが、真夏に乾燥が続く場合は水を与えると葉の美しさを保てます。肥料も特に必要ありませんが、葉の色が悪くなった場合は、春先に緩効性の化成肥料を少量与えると回復することがあります。
このように、完全に放置できるわけではなく、美しい景観を維持するためには、状況に応じた適切なメンテナンスが不可欠です。
タマリュウを植えてはいけない理由の総括
この記事では、グランドカバーとして人気のタマリュウを植えてはいけない理由と、それに伴う様々な問題点について解説してきました。
タマリュウを植える前に知っておくべき最も重要な理由は、そのコントロールが難しいほどの繁殖力です。一度、根が広がると増えすぎる状態になり、他の植物の生育エリアまで侵食してしまいます。この強力な生命力ゆえに、将来的に除去できない事態に陥り、植えて後悔する方が後を絶ちません。このデメリットは、タマリュウを検討する上で必ず理解しておくべきです。
また、管理の手間が全くかからないわけではなく、美しい景観を保つためのメンテナンス方法を知っておく必要があります。期待される雑草防止効果も限定的で、虫や湿気によるトラブルが発生することもあります。日向や水はけの悪い土地には向かないため、植えてはいけない場所を見極めることも大切です。その上で、芝生やヒメイワダレソウとの比較検討を行い、グランドカバーとしての代用植物を探すのが賢明な判断と言えます。特に、和風庭と洋風庭での見た目の違いを考慮しないと、庭全体のデザインが意図しないものになり、見た目がダサいと感じる結果にもなりかねません。枯れるリスクやその寿命についても理解しておくべきでしょう。
この記事で解説した重要なポイントを以下にまとめます。
- タマリュウは地下茎で増えすぎ、他の植物を侵食するリスクが高い
- 一度広がると完全な除去は非常に困難で、管理の手間がかかる
- 日向や過湿の場所では枯れるなど、生育に適さない環境がある
- 芝生やクラピアなど、特性を比較して代用植物を選ぶことが重要
- 植える前にメリットとデメリットを深く理解し、計画的な植栽が不可欠
これらの情報を踏まえ、あなたの庭づくりが後悔のない素晴らしいものになることを願っています。

